バンドンジャパンクラブ
鳥インフルエンザ および 新型インフルエンザ情報
※※※※重要情報(2008年6月7日)※※※※

 インドネシア保健省は、
インドネシア国内における鳥インフルエンザ罹患数および死亡数の発表方法を変更しました。これまでは、即時に報道がなされ、その後の追跡結果も発表されましたが、今後は6か月に1度の発表にするということです。したがって、これからはリアルタイムでの患者発生数・死亡数をつかむことができなくなります。会員各位は、これまで以上に周囲の状況や地元新聞・ニュースの情報に注意を払い、可能な限り感染情報を多くの会員間で共有して下さい。

 日本国内では、「既に過去のニュース」「他国のニュース」とされることの多い、鳥インフルエンザ。しかし、ここ、インドネシアは、「WHOに報告のあげられた、鳥インフルエンザによる死者数」で、全世界のトップを更新し続ける国です(2008年4月31日付 WHO集計で、死者113人)。それでもなお、情報が国民にきちんと伝えられないことや、そもそも、そのようなニュースに全く関心をはらわないインドネシアでは、未だに住宅周辺での家禽の飼育が行われています。

 一方、WHOや世界のウィルス免疫学者の間では、近い未来に

                 『近い将来に新型インフルエンザが発生する』
                『パンデミック(世界規模の爆発的感染)がおこる』


ことは、既に、不可避のこととしており、ワクチン開発と同時にパンデミック発生に対応できる体制づくりの必要性を訴えています。


 日系企業の集中するジャカルタなどでは、各企業や日本人会が中心となり、既に対応がはかられているようです。しかし、日系企業が少なく、在住邦人の業種形態が多様であるバンドン日本人会では、なかなかこのような情報交換の場がありません。

 そこで、このページでは、鳥インフルエンザ関連の情報収集に役立つサイトを紹介し、各個が最低限の情報を共有し、いざというときの備えをしていただくために開設いたしました。


 以下は、鳥インフルエンザ・新型インフルエンザに関する情報が掲載されているサイト・ブログです。お使いのインターネット閲覧ソフトで「お気に入り」「ブックマーク」に登録し、頻繁に確認することをおすすめします
 インターネットに詳しい方は、RSSリーダーを使い、MyYahooやGooglePersonalに登録しておくと、サイトの更新を確認できます。
Berita Flu Burung (インドネシア鳥インフルエンザ情報) インドネシア・ジャカルタ在住の相木渓成氏によるブログ。インドネシア国内の、鳥インフルエンザ感染状況について、インドネシア国内紙から抜粋し、和訳して掲載。独自に、企業の危機管理アンケートも実施。頻繁に更新があり、非常に参考になるサイトです。

鳥及び新型インフルエンザ 海外直近情報集 小樽市保健所勤務の外岡立人氏によるサイト。世界の鳥インフルエンザ発病者数の推移がのっています。また、インドネシア国内の感染について、感染後からタミフル服用までの時間経過と延命率についてのデータも載っています。

JJC邦人安全対策連絡協議会  ジャカルタジャパンクラブから毎月発行される安全対策情報が確認できます。

在ジャカルタ日本国総領事館の対応  WHOフェーズ4発令時のジャカルタ日本国総領事館対応が確認できます。

内閣官房 関係省庁対策会議  パンデミック発生時の、日本政府の行動指針が確認できます。


新型インフルエンザの基礎知識
鳥インフルエンザ
 =新型インフルエンザではない
 現在、世界各国で感染事例が報告されているのは、「鳥インフルエンザ(H5N1型)」です。このインフルエンザは、本来、鳥の間で感染するウィルスですが、感染した鳥と接触があるような生活環境では、人間にも感染します。
 現在のところ、感染例の多くが「飼育している家禽からの感染」ですが、中には、「鶏卵販売業者の感染」「感染源の特定できない感染事例」も報告されています。

 このインフルエンザは、非常に毒性の強いものであり、私たちは体の中に抗体を持っていません。現在、
各製薬会社が急ピッチでワクチンの開発を急いでいますが、一般的な市民に接種するための量は確保されていません。

 
「新型インフルエンザ」とは、近い将来、この鳥インフルエンザウィルスに変異が起こり、「ヒト−ヒト感染」が容易におこりうる型になったもののことをいいます。現在のところ、ウイルスの変異は報告されていません

 しかし、H5N1型ウィルスが、人へ感染する機会が増えれば増えるほど、ウイルスが変異する可能性は高くなります。また、一旦変異したウィルスは、急速に広まると考えられています。また、
「まだ発生していない型」ですから、これに対するワクチンはありません。

新型インフルエンザが
        発生した場合

 ある程度の規模で「ヒト−ヒト感染」が確認され、この感染の増加が認められると、WHOはフェーズ4を発令します(現在はフェーズ3)。この時点で、日本から感染地域への渡航は延期勧告がなされます。また、外国人の日本への渡航も制限されます。

 海外在住の日本人には、帰国が勧告されますが、この時点では航空機の運行も最小限にとどめられると考えられ、移動は非常に困難になります。日本政府の行動指針では、民間チャーター機の借り上げや自衛隊機の出動が想定されていますが、その際のさまざまな条件を考えると、現実的に多くの人々は利用できないと考えられます。

 また、帰国後も、空港周辺の宿泊施設に一定期間隔離されることになっています。しかし、空港周辺の宿泊施設の収容量は限られており、ここがいっぱいになると、帰国者の受け入れは制限されます。

 つまり、
「フェーズ4が発令された時点で、動きが取れない」と考えておいたほうが良いでしょう。帰国できるのは発令前までです。

現時点で個人が可能な対応策
 @通常インフルエンザワクチンの接種  鳥インフルエンザに限っていうと、感染後の死亡例は圧倒的に若年層で多く報告されたいます。理由は明確にされたいませんが、「過去の通常インフルフルエンザの感染歴」が関係しているのではないかと考えられています。

 つまり、大人は過去に通常インフルエンザの感染履歴があり、これに対する抗体を持っているが、子どもはこれを持っていない。このことが、鳥インフルエンザ感染後の症状に関係しているのではないかという考えです。

 このことは、現時点では「推測」でしかありません。しかし、推測通りあることを考えると、
小さいお子さんには通常型ワクチン接種がのぞましいといえます。

 A抗インフルエンザ薬の備蓄

 抗インフルエンザ薬は、現在、「タミフル」「リレンザ」が代表的なものとしてあげられます。日本では「異常行動」で一躍有名になった「タミフル」ですが、現在のところ「鳥インフルエンザ」に対しては、その有効性が認められています(詳しくは、上記「海外直近情報集」を参照)。

 本来、これらの薬は、インフルエンザ罹患時に医師の処方をうけて行われるものですが、フェーズ4発令後は多くの患者が医療機関に殺到することが予想され、医療機関に出向くことでかえって感染の危険に身をさらすことにもなりかねません。
 現在、既に各国でタミフルの備蓄が行われていますが、パンデミック発生時には、おそらく入手できないものと考えられます(ニセモノも多く出回ることが予想されます)。

 「帰国不能」「医療施設のパニック」等を想定すると、自宅や会社に「篭城(ろうじょう)」することになります。
万が一の感染に備えてタミフルを備蓄しておくことは、数少ない自衛策の1つだと思われます。

 日本国内におけるタミフル服用による異常行動事例は、0.00043%(投薬5年間の報告事例)です。副作用の報告がある薬物ですので、服用に際しては自己責任となります。現時点で、インドネシア国内ではタミフルの入手が可能です。

○各個人で備蓄できるもの
 ・抗インフルエンザ薬
 ・マスク(ウィルスを遮断するのに思った以上に有効です)
 ・非常用の食料買い置き
 ・現金

○日常的な注意
 ・手洗いの徹底(使用人を含む)
 ・一定程度の流行が始まった場合は、帰宅後のシャワー
 ・帰宅後は衣類を取り替える
   ※うがいはこの場合あまり有効ではありません。

 B情報入手
 現在、新型インフルエンザに強い警戒感を持っているのは、アメリカ・オーストラリア・日本だといわれています。このような状況で「フェーズ4」が発令された場合、世界中が大きな混乱に陥ると思われます。
 
いざというときにパニックを起こさないよう、日常からの情報収集と危機管理対策を心がけてください。

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